君の隣~番外編~

「やっ、ダメ。触らないで」


「ちょっとだけだから」


修斗がそっと、私の足首に触れる。


「まあ、折れてはないな」


「んー痛い。もうやめて」


「分かった分かった。あーあ、こんなに擦りむいて。立てるか?」


首を横に振ると、「しょうがないやつ」と言って修斗が私を子供のように抱き上げてくれた。


「もう帰る」


「ああ。これじゃ、どこにも行けないな」


いつもなら楽しみにしてるデートも、この痛さでそれどころではない。


「俺まだ帰る支度出来てないから、とりあえず車乗ってろ」


「うん」


修斗の首に腕を回すと、修斗はゆっくりと歩き出す。


そのとき、ガチャっと大きな音を立てて、グラウンドとスタンドを仕切るフェンスが鳴った。


その音にビックリして、私を抱っこした修斗がフェンスの方を向く。