やっぱり、里穂に酒はダメだ。


「修斗、私のこと好き?」


「ああ」


「じゃあ、キスして」


「なっ……」


潤んだ目と少し赤い頬で見つめられる。


「やっぱり修斗、私のこと嫌いなんだ」


そう言った里穂の目から、また大粒の涙が零れた。


「わー分かった。するから泣くな」


俺の返事に里穂の顔がパッと輝く。


里穂の頬についた涙を手で拭い、そっと唇を重ねた。


「これでいいか?」


「修斗大好き」


「はぁ~」


ニコニコ笑う里穂を見て、思わずため息をこぼしてしまった。