電車の乗降口に立ち、車窓から外を眺めながら思考を巡らせる。

こんな嫌がらせメールが届くという事は、何者かが関与しているとしか思えない。
でも、誰が何の目的で・・・
こんな事をして、一体何のメリットがあるのだろうか?


〈・・・――中山駅です、中山駅に到着します――・・・〉

中山駅の改札を通り抜け、歩きながらスマートフォンを確認するとメールが2通届いていた。
あの2人からの返信だ。

私は家路を急ぎながら、早速届いたメール内容を確認する。


1件目は、竹井さんの事についての返事だ。


こんにちは。
さっきの質問の意味が、よく分からないけど・・・
確かに竹井さんは、通学中によく歩きながらケータイ小説を読んでいた気がする。

確か、AYUMIっていう作家の小説だったと思う。私も勧められたし、間違ってないハズ。


返信メールの内容を読み終えると同時に、背筋が寒くなってきた。

まさか、三春学院高校の女子生徒も?