安楽死


放課後――

私は陸上部の女の子とした約束の通り、新館と旧館を繋ぐ渡り廊下に向かった。急いで来たつもりだったが、そこには既に彼女が待っていた。

「ごめんね、待った?」

私が駆け寄りながら声を掛けると、彼女は軽く会釈をしながら返事をする。

「いえ、今来たところですから」


「時間無さそうだから単刀直入に聞くけど・・・あの噂は本当なの?」

私の質問に、彼女は怒気を込めて答えた。

「違います!!
あ、す、すいません・・・

大場さんは絶対に自殺なんてしていません。あの噂とは違って、記録は順調に伸びていたんです。私は私生活でも一番仲が良かったんですけど、自殺する理由は全くありませんでした!!」


彼女の態度や表情を見ると、とても嘘を吐いている様には思えない。彼女の言っている事は事実だ。

そうだとしたら・・・
もしこれが事故ではなく事件だとすれば、何か共通点があるのではないだろうか?