安楽死


「思い出した事があれば連絡するから、もし本当の事が分かったら私にも教えてくれる?」

「うん」


三春駅までの道を彼女と話しながら歩き、駅前のロータリーで別れた。彼女の自宅は、三春駅を東側に1キロ程行った辺りにあるらしい。

彼女の背中を見送った後、私は駅構内に入って次に来た電車に乗った。


私は電車の中で、ついさっき聞いた中川さんの話しを整理していた。情報が集まるに従い、疑惑が確信へと変わっていく。

この連続自殺は事故ではなく、殺人事件ではないか──と。

自殺したと言われている2年生の友達から話しを聞く事が出来れば、もっと色々な事が分かるハズだ。明日、探してみよう。


私は愛美の事を考えながら、真相を追求していく決意を新たにした。