安楽死


「あの後、学校でイジメの噂が流れたでしょ?
でもね、親友の私が断言するけど・・・イジメなんて、絶対に無かった!!」

私は彼女の話を、ただ静かに聞いていた。

だけど、最近は裏サイト等での影のイジメも存在すると言うし・・・
客観的に見ると、完全にイジメではないとは断言出来ないのではないだろうか?

私の疑問を察したのか、いつも同じ疑惑を持たれるのか、話しにはまだ続きがあった。

「一応、三春中央高校の裏サイトも調べてみたけど、そんなものは存在しなかった」


そうか・・・

そうなると、三春学園高校の女子生徒と同様に理由の無い自殺・・・という事になる。


その時――

私は歩道の方向から視線を感じ、フッとその方向に視線を向けた。


あれ、変だな?

高校生の集団が下校する姿が見えるだけで、特に変わった様子はない。確かに、突き刺さる様な視線を感じたのに・・・

気のせい――か。


竹井さんについての話しは、ひとまずそれで終了する事にした。