10分間という、本当に短い面談。
まだ意識が戻らない痛々しい愛美の姿を見て、私はもう一度決意を新たにした。
真相を突き止める!!
私は後ろ髪を引かれる思いで病室から出ると、おばさんを励まして家路に着いた。
電車の窓から外を見詰めながら、今日の出来事に考えを巡らせていると、ポケットの中に入れていたスマートフォンがブルブルと震えた。
インターネット上での付き合いがほとんど無い私に、珍しくメールの着信だ。私はポケットからスマートフォンを取り出し、内容を確認する。
──悪霊はいるよ──
たった1行だけ。
「な、何これ?」
慌てて送信元を確認したが、どうやら使い捨てのアドレスのようで誰かは分からない。
でも・・・
何者かが、私の行動を監視している?