それから1時間余り経過して、ようやく電車が動き始めた。

三春駅に近付くと、前の車両から順番に悲鳴混じりのどよめきが起きる。

昨日と同じ踏切り――

まるで再現フィルムの映像の様に、昨日と同じ場所にパトカーが停車していた。赤い光がグルグル回り、私の心をかき回す。


三春駅に到着し駅の構内を歩いていると、どこからともなく話し声が聞こえてきた。

「・・・――また、女子高生が電車に飛び込んだみたいよ」

女子高生の連続電車飛び込み自殺・・・
こんな事が有り得るの?
信じられない。自分の住んでいる街で、こんな事件が起きるなんて。


私達は足早に駅を出ると、学校に向けて走り始めた。少しでも早く、線路から離れるために・・・