転がり落ちる時に思い切り打ち付けた膝に力を込め、立ち上がって後を追おうとした。
しかし、起き上がると同時に前のめりに倒れ、私はそのまま意識を失った・・・
次に気が付いた時、私は保健室のベッドの上だった。
私は目を閉じ、階段の上で見下ろしていた人物を、必死に思い出そうとした。
「あら、気が付いたのね?」
「あ、はい・・・」
私はベッドから起き上がり、保健の先生に向かって座った。
「軽い脳震盪ね。
多分大丈夫だと思うけど、心配だったら病院に行ってね。
あと・・・もしかすると、階段から落ちた時の記憶が飛んでることがあるかも知れないけど、一時的なものだから。
それと膝の方は――」
思い出せない。
あの階段の上に立っていた人物が一体誰だったのか。
こんな事って・・・
でもこれで、長谷部以外に犯人と繋がっている人物がいる事だけは分かった。
いやもしかすると、犯人自身がこの学校にいるのかも知れない。
私は一通りの治療を受けると、保健室を出て自分の教室に戻った。



