安楽死


授業中も先生の声が耳に入らない程、私は必死に考えていた。

しかし、犯人が分かるからこその動機であって、逆から考えるなど到底不可能だった。


午前中の授業が終わり、弁当を持参しなかった私は購買にパンを買いに行った。

2階まで考え事をしながら下り、更に1階へと階段を下りようとした時――


トンッ

「え――・・・」

何者かに背中を押され、私はバランスを崩して、15段下にある踊り場まで転がり落ちた!!


「きゃあぁ――!!」
周囲にいた女子生徒の悲鳴が響く。


くの字になって横たわる私に、大勢の生徒がわらわらと集まって来た。

「だ、大丈夫?」

「誰か、先生呼んで!!」



その時、私は確かに見た。

騒然として群がる生徒達の隙間から、悠然と嘲笑う様に見下ろす人物を――