安楽死

思いがけない言葉に驚き、私は慌てて返事をした。

「は・・・はい、里川です!!」

「まあ本当は、こういった事はしてはいけないんだけどね。─うん─って言うまで、あゆみちゃんが電話切らないからさあ」


それはそうだ。
大手出版社が・・・それも、編集長なら尚更だ。


「あ、無理なら――」
私がそう言い掛けると、橋詰さんが口を挟む。

「まあ、あのケータイ小説サイトを運営しているのは、うちの子会社だし・・・

社長は同期で、うちから出向てるから何とかしてみるよ」

「あ、ありがとうございます!!」


「しかし、ケータイ小説に韻ねえ。
それが本当なら、ある意味凄い才能だよ。

とりあえず、書籍化の話を振って本人の事調べてみるから。分かったら連絡してあげるね」

「よろしくお願いします」


私は自分の携帯番号を伝え、恐縮しながら電話を切った。