「大場さんは、一人っ子の私にとって妹みたいな存在だったのよ。
確かに、コンビニがオープンする時に手伝いをしたばけりに、受験には失敗したけれど・・・
それはあくまでも、私の不注意であって、他人を責める気にはならないわ」
高山の語り口調・・・
それに、話の内容に矛盾する点もない。
高山は犯人ではないな・・・
私は自分の思い込みだけで、勝手に犯人に仕立て上げているのではなかろうか?
全てを話し終えると、高山はすっと立ち上がった。
「私の話はこれだけ。
もう塾が始まる時間だから、失礼するわ」
高山は元の高山に戻り、公園の出口に向かって歩き始めた。
「分かった・・・疑って悪かった。
ホントに、ごめんなさい!!」
高山は一度立ち止まると、振り返って笑顔を見せた。