安楽死


放課後になり、私は誰よりも早く教室を飛び出した。

調べる程に分からなくなる真相と、いつ襲われるか分からない不安から逃げ出したかったのだ。


全力で三春駅まで走り改札を抜けようとした時、急に愛美の顔が脳裏に浮かんだ。

「乗るの?」

私は駅員の声に首を左右に振り、後退りした。


そうだった。
私は愛美を事件に巻き込んだ犯人が許せなくて、真実を求めていたんだ。

必ず犯人を見付け出すと、病院のベッドに眠る愛美に誓ったんだ。


私は駅の構内を引き返し、高山が言った公園に向かった。


高山が犯人でなかろうと、これでまた真実に近付く事には違いない。

きっと私は少しずつでも、確実に犯人に近付いているんだ。


下校する生徒達とは逆方向に、公園に向かって歩いて行った。

公園の並木が見え始めた時、高山の姿が歩道の端に見えた・・・