安楽死


「・・・はあ?

里川さん、あなた頭は大丈夫?
なぜ、私が殺人犯にならないといけないの?

バカらしくて話にもならない。
用事がそれだけなら、これで失礼するわ」


私は横をすり抜け様とする高山の腕を、ガシっと鷲掴みした。

「逃げるの?」

高山は掴んだ私の手を反対の手で振り払うと、いつもの様に笑った。

「あはははは!!

逃げる?
そうじゃないわ。

余りもバカらしくて、話しをするだけ時間のムダだからよ」


高山のその態度に全身の毛が逆立つ。こめかみが一気に熱くなり、更に声が大きくなる。

「あなたには動機があるのよ。あの人達を殺す動機が!!」


薄ら笑いを浮かべていた高山の表情が一変し、冷めた視線を向けてくる。

「動機?
どこに、私が他人を殺さなければならない理由があるって言うのよ」

「あるのよ!!
私はずっと、その理由を追い掛けて来たんだから。

あなたに命を狙われてまでもね!!」