週明けの月曜日――

私は自宅を出て、ずっと周囲を警戒しながら過ごしていた。

最後のOL情報を入手しようとしていたが、今回は長谷部に噂を流すバイトの依頼も無く、まったくお手上げ状態だった。


しかしそれでも、何とか方法を考えなければならない。



授業が終わった後、下校中も私は周囲に神経を張り巡らしていた。不意の出来事にも対応出来る様に、緊張感を高めて駅に向かう。


そんな中、ふと駅前の古本屋が目に入った。


そういえば、兄が言っていた。
「古本屋のオバチャンは、この辺りの事は何でも知っている」と。

私は藁にもすがる思いで、あの古本屋に行ってみる事にした。


相変わらず、古本特有の臭いが充満する店。店頭に立つだけで、古い紙の臭いが漂ってくる。

「こんにちは~!!」


私は店頭の本を避けながら、前回と同様に奥へと進んで行った。