「俺の顔に何か付いてる?」 海斗らしき人物が私に尋ねる。 「いや!?なにも!?」 「ふ~ん…久し振りだね、さい。」 「えっ!?」 私のことを"さい"と呼ぶのは、海斗だけだった。 やっぱこいつ海斗だったんだ… 「なに?俺のこと忘れちゃった?」 笑いながら言う海斗。 その笑顔は死角無し。 その笑顔のまま私の髪を触る。 そんな仕草だけなのに、海斗がやると凄く様になる。 本物の王子様みたいだぁ…