放課後、私は重いキモチで図書館の扉を開けた。

あの人は、来てない。

ほら、やっぱり告白なんかするなって神様も言ってるんだ。

のどの奥がキュウッて苦しくなって、涙が出そうになった。

こんなときは、私の指定席に座ってあのお気に入りの物語を読もう。

少しは心が慰められる気がする。

私は、その本のある棚へ真っ直ぐ向かう。

そして、手を伸ばしたとき………。