「ま、待ってくれ!
俺は、死にたくないんだ!」
男の叫びが響く静かな朝、
まだ闇に包まれている中で私はまるで何も聞こえないかのように大きな鎌を振り上げる。
男の首まで鎌を持ってきたところで手を止めた。
男は驚いた様子で目を見開く。

あたしは死神。
命を司る者。
しかし、あたしは命を奪わない。

「あたしが生かした命で
君が未来を生かして。」

そう、あたしは命を生かすのだ。
これからの未来を生かしてもらうために…