駅のホームから辺りを見回せば、少し街並みが変わった気がする。 駅の横に、こんなデパートなんて無かったはず。 少しずつ発展して、より住みやすい町になっていっているんだよね。 改札へ向かおうと歩きだせば、スッと目の前の階段を、わたしが通っていた制服に身を包んだカップルが手をつないで降りていく。 ……懐かしい。 [黙って俺の傍で笑ってろ。] 偉そうにわたしに言っていた“彼”とリンクする。 偉そうで、強引で、でも、優しかった……わたしが裏切った彼と。 ――第一章 帰省――