「……あ」
とある店の前。
黒を基調とし、白の輝く店の名前。
そこの前で、私は足を止めた。
そのまま歩いていた拓斗も、
止まった私の手に引っ張られるように足を止める。
そして、その店を見たのが視界の端で分かった。
「……佐奈子?」
「ちょっと、見ていかない?」
顔を上げて拓斗を見つめ言うと、
拓斗は困った顔をした後先に店に向かって歩きだした。
「いらっしゃいませ」
ガラスのドアを押しあけて中へ入ると、
ガラスケースの向こう側に立っている黒いスーツを来た店員さんが出迎えてくれる。
「本日はどのような……?」
すぐに寄ってきた女性店員に、
拓斗は困った顔をして私を見る。



