驚いた表情のまま私の髪へと視線を這わせながら口を開く拓斗君。
「切ってみたんだ、どうかな?……やっぱり変?」
指で毛先を握って滑らせると、長かった時と比べてあっけなく毛先は指から離れていってしまう。
「変じゃないけど……思い切ったな」
長かったのに、と付け加えられた。
拓斗君に振られた次の日。
意を決した私は美容室で髪の毛を切ってもらった。
ばっさりと、拓斗君の部屋で見た写真の中の幼なじみ
時雨さんと同じような髪型に。
時雨さんは、あの写真を撮ってから少し時間が経っているから今は多少髪型変わってしまっているかもしれないけれど。
あれから全く見ていない拓斗君の中ではあの髪型で止まっている。
……思い切るよ。
こうしなきゃ、拓斗君は私を見てはくれないでしょう?
拓斗君がどれだけ時雨さんが大切か分かった。
ごめん……って言われても私はやっぱり諦められない、拓斗君に私を見てもらいたい。



