そろそろ行かないと。
秀君にも返事を送っておかなきゃ、と思うだけ思って実際に体は動かない。
ダラダラしてるだけでまた寝ようかと目を閉じた。
―――ピンポーン
静かな家に鳴り響くインターホン。
その音に閉じたばかりの目を開いて勢い良く起き上がった。
今日はお母さんは友達とランチに行くって言って出ていった。
弟は学校に行ってるし……家には私しかいないから行かなきゃ。
これでどうでも良い来客だったらイラっとするけど。
早歩きで部屋を出て玄関へ迎う。
「はーい……」
相手を確認しないで開けて、後悔した。
「あ……松石?」
少しだけ、ほんの少しだけ開いたドア。
ドアの向こうに立っていたのは……拓斗君。



