写真へと近づいた私は写真立てを手に取って見る。
制服を着ている拓斗君……と、その隣に寄り添って笑顔を向けている同じく制服姿の女の子。
卒業証書と花束を持っているから多分、卒業式に撮った物だよね。
そして……
秀君が私に教えてくれた話が本当だとすると、
この日にこの人は、拓斗君の前から消えたんだ……。
2人共笑ってるのに。
拓斗君の、見たことない笑顔。
さっきだって少しだけだけど、フッて笑ってくれたけれど。
そんなのとは比べものにならないくらい、幸せそうな。
心からの笑顔だって分かる。
幼なじみさんも、笑顔の裏で何を思ってたんだろう。
拓斗君を裏切るように消えてくつもりだったのに、良くこんな笑顔でいれたよね……。
「……もう良い?」



