「……そっか」



きっとバレてるんだろうな……



わかってて、騙されたフリをしてくれている……



「れ、蓮こそどうしたの?電話なんて珍しいじゃん」


「あぁ―明日休日だし、花音をデートにでも誘おうかと思って」



「デート!!?」



「まぁ―デートって言っても、いつもみたいに遊んぶだけなんだけど」



ちょっと笑いながら言う蓮


「…で…でも……」



遊ぶことはよくあったけど、それは棗と美羽も必ず一緒だった



「なっ。気晴らしに出掛けようぜ」



………気晴らし。



やっぱり何かあったんだって気づいてるんだよね……



「……うん…行こっか」



「じゃあ、いつもの駅に10時に集合な」



そう言って電話は切れた