あれって……



ジィ―とカバンを見てるあたしに気づいたのか、カバンをバッと閉じた棗



「い…いや。あれは……」



この焦りかた……



「……ラブレター?」



自分らしくない、暗く小さな声で棗に聞いていた



「いや…その……」



やっぱりラブレターなんだ……




なに今さらショック受けてるの…?!



棗が人気あるのは前からでしょ!



そう自分に言い聞かせた



それがあたしの精一杯の強がりだから……



「……棗は…、彼女、作らないの?」




えっ……



あたし、何聞いてるの?!



………でも知りたい…。