「ごめんね」


「なんで花音が謝るんだよ」



歩いたまま、うつ向きながらそう言った花音



「だって…棗の両親のこと悪く言ったような感じになっちゃって…」



あぁ―……



だから…か……



「だから俺に、話さなかったんだな?」



小さくコクンと頷いた


ほんと…こいつの相手を考えるところには頭が下がるよ



「バカだな」


「なっ!」



「だってそうだろ?自分が苦しい思いするってわかってて、その道を選ぶなんて」



「うぅ〜…だって……」



ふっ。本当はバカだなんて思ってない。




花音が困った顔するのだってわかる。



「まぁ、俺はそんなところに惹かれたんだったな」



「へっ?!///」


「やっぱり花音って面白いなぁ。」