俺の腕の中で泣きじゃくる花音



そんな花音が愛しくて…可愛くて……




さらに抱きしめる力を強めた……



遊園地を出てからもずっと、強く握りしめたままの手


「ねぇ―…棗。あたし、全部話すよ」



「えっ…」



「ちゃんと話す。」




真剣に俺を見る花音の眼差しは、俺が惹かれた一番の目をしていた……



「…実はね……」



ゆっくりと話をしていく花音



俺の両親が家に来たこと。


神谷の写真のことで伊沢のイメージが悪くなってること。



…みんなに頭を下げられたこと……。




……こんな辛いことを花音は1人で堪えてきてたんだ……