「花音…、俺を信じて……」


「棗………」


その時


「お疲れ様でした〜」



明るい男の人の声と共に、観覧車のドアが開かれた


先に下りた棗



あたしもその後を追うように下りようとした時



「んっ…」



そう言って手を差しのべてきた棗



「…ありがと」



そんな棗の手を、強く握りしめた



あたし…棗のことを信じていいよね?


うぅん…信じていたい。




そのまま手を繋ぎ、遊園地の中を歩いた



「花音……」


「ん?」



足を止めて、あたしをじっと見つめてくる




「俺、やっぱり花音のことが好きだ」


「………え」