｢あの…棗さんの好きなタイプは？｣
ふと聞かれた質問
頬をほんのり赤に染め、手で顔を少し隠す玲華という女
｢まぁ、玲華ったらそんなこときいて―。棗さんのこと気に入ったのね｣
｢いやぁ―、それはよかった｣
ニコニコ笑いながら話す相手の母親と親父
好きなタイプ…か……
｢好きなタイプは……強がっているのに、涙もろくて、誰よりも優しい相手思いの人ですかね……？｣
｢ぐ…具体的ですね…｣
玲華の顔がひきつる
｢……まさか…｣
｢いやぁ―、棗も何か玲華さんに質問したらどうだ？｣
何かを言おうとした玲華を親父が遮り、必死にフォローを入れている
｢じゃあ、俺からも質問させてもらっていいですか？｣
｢あっ、はいっ！｣
嬉しそうに笑いながら、俺を見た
