「来週に、お見合いを考えている」
「………は?」
身体をバッと起き上がらせた
なんか、今、聞き慣れない言葉が……
「ちょっ…親父?見合いって誰の…」
「お前に決まってんだろ。」
“当たり前だ”と言いたそうな親父の視線
「イヤ。俺まだ18だぞ?」
「あぁ、あちらも18歳だから問題はない」
そういう問題じゃねぇだろ?!
「相手の方は真田[さなだ]グループのお嬢さんで素晴らしい方だ」
素晴らしいのはそいつじゃなくて家柄だろ?
「あちらも乗り気でいらっしゃるから……」
トントン拍子に話している親父
それに比例して募ってくる怒り
「俺…見合いとかしねぇから」
「……は」
明らかに不機嫌で低い声が俺の耳に届いた
「ふざけんなよっ!!俺はそいつと結婚する気もねぇし、見合いする気もねぇ!」


