「入って」



ここじゃ棗の両親に見られるかもしれない……



あたしは棗を部屋に招き入れた



リビングじゃ、もしかしてお母さんが帰ってきたら大変だからね…



「で、話しってなに?」



小さいテーブルに向かい合って座る棗に、冷たくそう言った



冷たく言うしかないあたしは胸の中で謝った…。



「俺…さ、今さら幼なじみに戻ろうとか思わない…」

っ……何それ……




「花音も最近しゃべってこないっていうのは同じ理由だろ?」



「そ!それは……」



しゃべりかけられなかったの…。



一方的に別れを告げたあたしを、棗は軽蔑したんじゃないかって…