「さっそくだけど、今日は花音ちゃんに用事があってきたんだ」



そう言ってまたニコッと笑うおじさん


「あたしに…ですか…?」



「あぁ―、率直に聞こう。…」


「………」


「花音ちゃんは棗と付き合っているのか?」



「……えっ」




何に驚いたかって?



付き合っていることがバレたこと?


うぅん。違う。



さっきまでにっこり笑っていたおじさんが、真剣な顔をしていたからだ……


「あの…付き合ってます」



嘘を付くわけにもいかなく、素直にそう答えた




「そっか…。」



「………」


そう言って少しの沈黙が流れた




おじさんもおばさんも、お母さんも……



何も話そうとしない……


「あ、あの…黙っていてすみませんでした…あたし…」


「イヤ。そうじゃないんだ…」



えっ……じゃあ何?この空気?