「花音、そろそろ保健委員行くか?」



「あっ、うん」


昼休みになり昼食を食べ終わって、保健室に向かう


「……暇だな―…」



「うん…暇。」



特にすることもなく、ただボーとしているあたしたち


その時、ポケットの中で震えた携帯



ん?電話?



ディスプレイに表示されたのは『お母さん』の文字



「もしもし。」


『もしもし。花音?今、昼休みよね?』


「うん。そうだけど…」



お母さんから電話なんて珍しい。



普通はメールとかなのに。

「今日は早めに帰ってこれない?」



「えっ?」


「ちょっとお客様が来るから、寄り道しないで帰ってきて」



お客様?誰だろう……?



「あっ、うん。わかった。じゃあね。」


それだけ言って電話を切った