「「えっ…」」



「ここはラブホじゃねぇんだよ。するならするで場所考えろ」



「きゃぁっ!最低―っ」



「いいからさっさと出てけ!」



乱れた服装の男女にそういい放った棗



2人は急いで制服を戻し、逃げるように保健室を出ていった



……す、すごい……。



棗の行動に、圧倒されたあたし



「何やってんだよ。座らねぇの?」



何事もなかったかのように、自分の座っている椅子の隣を指差す棗



「す、座る。」




さっきの男女の乱れた格好が、はっきりと脳裡に焼き付いていて離れない



いつもなら平気なのに2人しかいない、この空間、椅子の距離に緊張を覚える