「花音…俺…」


――ガタッ



えっ…?



「いやっ。その…ごめん。あの…」


あたし達のこの空気に遠慮したのか、おどおどした様子でこっちを見る、クラスメイトの男子



「あっ。俺ならどっか行くし…。続け……」


「いいっ!!」


「………え」



「いいから!!」




とにかくこの空間に2人では居たくなくて、その男子をひき止めた




「で、でも…」



「あたし、保健委員の当番だから……。」



そう言って、逃げるように教室を出た




保健委員なんて……



当番だなんて、嘘………



保健委員の当番は来週から……



同じ保健委員の棗だって、その事はもちろん知っている……