あたしは、モモちゃんがヤス君のことが好きっていうことに、気がついていた。

あたしはとにかく、ミイナちゃんに伝えなくっちゃと思って教室に向かった。

ガラガラガラッ

「ミイナちゃん!!」

教室中のみんなが聞こえるくらい、大きな声で叫んだ。

その中から、照れくさそうにミイナちゃんが出てきた。

「なっ、何??ホノちゃん。」

「えっ、えっと。」

この状態で言うのは、少し無理な状況だったので

「ミイナちゃん、少し場所変えよっか?」

あたしは、ミイナちゃんの腕を引っ張った。

「ホノちゃん??どうしたの?」

走り終えたあたしと、ミイナちゃんは少し息が切れている。

「あの、ミイナちゃん。落ち着いて聞いてね?」

「うん。何?」

あたしは、ミイナちゃんの手を握りながら話を進めた。

「実は、モモちゃんが・・・ね。」

あたしは、本題に入ろうとした。
すると、ミイナちゃんが

「知ってる。」

「え?」

あたしが言おうとしたこと、知ってた?

「知ってるよ、あたし。モモちゃんが、ヤス君のこと好きなこと。」

「え・・・?」

なんで、ミイナちゃんは焦らないの?
そんなに、冷静なの?
彼氏が、とられちゃうかもしれないのに。

「だからね。あたし、応援することにしたの。」
「え!?」

あたしは、予想外の展開に追いつけなかった。