康人side

RRRRR・・・・

家の電話が、鳴り響いた。
誰だ??

ピッ・・・

「・・・もしもし。」

俺は、恐る恐る電話をとった。

「もしもし・・・、あの。」

この声は・・・。
俺は一瞬で分かった。

「・・・えと、もしかして。」

ミイナ・・・。

ミイナも電話に出たのが俺だと気づいた。

「ヤス君?」

「・・・そうだけど、何?」

やっべ・・・。
なんか、冷たく言っちゃったかなぁ。

「とっ、突然でごめんね・・・。」

電話越しのミイナの顔が、何となく分かる。

「で、何??」

「明日の時間割、教えて?」

「いいけど、ちょっと待って。」

俺は、少しその場をはなれてみた。
これ以上、話し続けるとなんて言っていいのか分からない。

俺は、少しミイナを待たせて
電話をまたとった。

「もしもし・・・?」

「!・・・もしもし。」

少し驚いたような、声がした。

「じゃあ、言うよ?」
「うっ、うん。」

俺は、電話越しにいる君の姿が愛おいしかった。

電話より、近くにいたい。
なーんて、思ったりもした。

「数学、、、体育・・・・・・。」

そんな、ことを言って最後に

「オッケー?」
「うん!数学、体育、美術、英語、国語で・・・。」
「明日は、帰りが早いって言ってなかったけ・・・?」
俺は、わざとかっこよさげな態度をとる。

「あ、そうだよね。ごめん、ありがとう。」

「うん。じゃあね。」

そんな他愛もない会話で
終わった。

明日まで、
待てば会えるのに。
今日じゃなくても、
学校で会えばいいのに。

なのに
なんだか、すごく
君に会いたかった。