ご主人様はトップアイドル?!

「ごめんな、遅くなって―」

そう言いながら墓石に水をかけるマヤくんは、どこか悲しげな表情をしてた。




「お詫びに彼女、連れてきてやったぜ~」

そう言って私の方をちらっ、と見た。

挨拶しろよ。

そう言っている目だった。




「彼女の水嶋レイカです」

私は深く頭を下げた。

お母様に届くように―




「母さん、俺…勇気をもらいにきた」



勇気―?

何のだろう。


墓石の前で静かに手を合わせて目を閉じる。

すると…