―ちゅっ



軽く…触れたか触れてないか、わからない程度のキス。


「マヤくん...」

「レイカ…後で…な」



そう言ってマヤくんはお父さんのもとへ歩み寄った。

私はそれを見ると、静かに部屋を後にした…


―その夜、マヤくんからのメールには。



“親父と和解した”


短い文章だったけれど、私はとっても嬉しかった。


そして、最後にこう書いてあった。



“明日、10時にお前の家に行く”


―はい?

何で?何で何で何で?


“デート服着ろよ。ミニスカ禁止!”


そっか!デートしてくれるんだ♪

私はこのとき、マヤくんの気持ちに気づいていなかった...