「「かわいい」」


マヤくんと声が重なる。

やっぱり、夫婦なんだな...



―今日は退院の日。


私の腕にはすやすやと眠る天使。

「お世話になりました」



病院の先生方にお礼をして、マヤくんの車に乗り込む。

「久々」



少し照れたような笑いを見せた。

「違うよ。初めて…」


私は視線を手元に移す。

「そうだな...」



眠る頬にキスを落として、私は小さな命を改めて感じた。



家に帰ると、マヤくんが作ってくれたベビーベッドが。

柵のところには天使の名前…