なんつーか、袮夏の登場の仕方が決まってきた気がしてならない。
コイツが登場してきそうな場面を作らないでくれと神に頼み込みたい。
もうなんていうか袮夏の登場は神頼みでやめてほしい。
「うん?有架のお友達?」
俺の隣でじーっとたこ焼きを見つめていた七瀬が、俺と袮夏の会話を聞いて初めて袮夏の顔を見た。
袮夏は一瞬七瀬を見つめて硬直し、ぎこちなく笑顔を浮かべる。
「そ、そうやけど……ちょ、ちょちょちょっ有架!」
いきなり身を乗り出してきた袮夏は、俺の腕を引っ張って七瀬から離れ、一気にまくし立ててきた。
「おおおお前なんやねんあの二次元的美女はっ!!」
「二次元かよ」
「有架とか高校時代俺とバカばっかやってたんに2年経ったらこれだよ!世の中平等なんてありえへんねんうわああああっ!!」
「うるさい」
「くそう!ちょっと顔がいいからって!ちょっとカッコいいからって!」
「そりゃどーも」
「イケメンは俺の敵」
「七瀬ー、金魚すくい行くかー」
「最近有架の俺に対する扱いの酷さに拍車がかかっとると思うんや」
後ろで頭を抱えている袮夏を無視して七瀬の方へ足を向ける。
七瀬はたこ焼きを見つめていた顔をパッと上げて、


