とか思ってる俺なんかお構いなしに、袮夏は俺の肩を掴んで思いっきり揺すってくる。
自分だってコントローラー手放してんじゃんっていう。
っていうかどんだけゲーム命なんだろうか。
そんなにそのボスを倒したいんだろうか。
ホント頼むからよそでやってほしい。
あと頭痛いから揺すらないでほしい。
……なんてこのバカに伝わるはずないんだけど。
「……いい加減やめてくんないかな」
「だが断る!」
「これじゃ持つモンも持てないから」
「イッツコントローラー!?」
「いや持たねェけど」
「ぶわっ……!」
大げさすぎる。
でもまあ手が離れたし、いいか。
俺は寝不足と疲労と画面見すぎとエセ関西人に揺すられまくってガンガンする頭を押さえた、けど、その手を口へと持っていく。
……やば、気持ち悪ィ。
「……マジでもうムリ」
「ちょ、吐くなよ!こっち向いて吐いたらあかんで!」
「誰のせいだと思ってやがる……」
「申し訳ございませんっ!!(土下座)」
「そのまま埋まれ」


