俺の方へと顔を向け、眉根を寄せて困惑する永瑠。
俺は昼間の女子生徒3人の会話を思い出しながら、そんな永瑠に向けて言う。
「たぶんだけど、明日、すげー暗い顔したヤツが居るかもだな」
「なにその不確か過ぎる予言」
「不確かなのが予言だろ」
「お前の予言は不確か過ぎて予言にもならないってことだ」
「意味不明」
「理解力低いんだよバカリカ」
「なんだそれ」
「バカと有架を合わせてみた。バカリカ」
「黙れ」
話がズレてきたところで立ち上がった俺は、伸びをしてから永瑠を見下ろす。
永瑠はこちらを見上げる。
俺はその視線から、夜空へと目線を移動させる。
天の川が、見えない向こうまで続いていた。
「……ま、どうするかは、やっぱお前次第だけど」
「……うん」
「やってみるだけやってみるっつーのも大事だと、思う」
「……ふはっ」
「ンだよ」
「有架が……なんか有架がカッコいいこと言ってやがんぞ……っ!あははっ」
常に無気力街道歩いてる自分には、たしかに似合わないこと言ってるよなとは思ってたけど。
実際そう言われると、やっぱイラッとくるわけで。


