もう予想外というか、想定外というか。
驚きすぎて瞬きさえ忘れて永瑠を見た俺に、永瑠は口角を持ち上げて笑った。
ニッと、笑った。
「というわけなので、覚悟しておいてくださいなっ」
「…………っ」
「絶対綺麗になってみせるからっ」
「…………っ」
「髪の毛も伸ばして、眼鏡もコンタクトにする練習とかしちゃって……あ、ちゃんと眼鏡もかけるよ!あとあと、可愛い服とか買って、雑誌とかでコーディネート勉強するし!お化粧もがんばるしっ!あと、えっと……」
「……ふはっ」
ものすごく必死に、指折りで数えてまで宣戦布告してくる永瑠に、我慢できずに笑ってしまった。
むっとした表情を浮かべる永瑠が、視界の端に映る。
それでも笑いが止まらなかった。
「なんで笑うの!わたし、ちゃんと、すっごい真剣にっ……」
「……あぁ、わかる。必死だなって思った」
「じ、じゃあっ……」
「オーケー。受けて立つ」
笑うのをやめ、息をつき。
俺もニヤリとしてみせて、そう言った。
永瑠は戸惑ったように目を泳がせ、頬を赤くする。
自分で宣戦布告したクセに、これだから。


