「……七瀬」 「……うん」 「……好きだよ」 「……私も好き」 そっと、濡れた瞼に口づける。 「……大好きだよ」 「……私も大好き」 涙の跡をつけ、ほんのり色づいた頬に、キス。 「……なんて嘘」 顔を離し、七瀬の目を見つめた。 少しだけ揺れたその瞳に、微笑んでみせる。 額を寄せて、そして囁く。 「……愛してる」 ――ゆっくりと。 重なる彼女の唇は、とても熱くて、いとおしい。