ロリーポップが不機嫌なワケ。






リビングの電気を消してから部屋へ向かう。

ドアを開けると、七瀬はベッドのど真ん中を陣取って寝転んでいた。

もはや“七瀬の部屋”と化している。

果てしなく自由だ。

……って、そう言や来客用の布団敷いてなかったんだっけ。

しかたねェ布団持ってくるかと、一度部屋を出ようとしたその時。


「……アナタは今、布団を取りに行こうと思いましたね?」


どこぞの魔女かと言いたくなるような声質で、七瀬が声をかけてきた。

しかもテレパシー能力持ってやがる。

思わず足を止めて振り返ると、七瀬は軽く起き上がってジトッとした目でこちらを見ていた。

ある意味ホラーだ。


「……まあ、取りに行こうとしたけど」


と答えると、七瀬はフルフルと首を横に振った。


「ダメです」

「なんで」

「一緒に寝ましょうそうしましょう」


断る前に肯定されてしまったわけで。

俺どうすりゃいいの。

そんな俺の心境など露知らずであろう七瀬さん。

自由極まりない七瀬は、ズリズリと壁の方に寄ると、空いたスペースをバンバンと叩いた。