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1本のサイダーが終わるのと同時に、話も尽きた。
気づけば月もかなり動いていて、一体どれくらいの時間、思い出を語っていたのかと、呆れたように笑った。
「うーっ、だあ~……」
ベランダからリビングに入った七瀬は、グッと伸びをしてから、大きく息を吐いた。
“だあ~”ってなんだ、“だあ~”って。
「喋りすぎて疲れちゃったー」
1人で大爆笑したり膨れてみたりと大忙しだった七瀬さん。
頬の筋肉が疲れたのかなんなのか、自分の両頬を引っ張っている。
よく伸びる頬だ。
「あんま引っ張ると戻らなくなるよ」
「戻りますー。ほら、びよよ~ん」
「……アホか」
「ちゃんとしっかり弾力のあるピッチピチのお肌って証拠なんだからねー!もう衰えていく一方だけど別に気にしてない!気にしてないから!」
「大事なことなので2回言ったんデスネ」
「乙女の永遠の悩みなんて男にはわからないのよ!」
“ぶわっ”と顔を覆う自称乙女の七瀬チャン。
えーっと、うん、なんかごめん。


