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そんなわけだから、隣を歩く永瑠が定期的にため息をついている理由はわかる。
いくつの幸せを逃がす気かは知らないけど、いくらなんでも3分に一度の割合でため息をついているのは多すぎだと思う。
一体、なにゆえそこまで落ち込むというか、悩まなければならないのか。
言ってしまうと、永瑠は告白を断ったらしい。
けれども今時の中学生にしては積極的らしい丘崎少年は、諦めない方針で居るようなのだ。
……どうしてそこまで英璃が知っていたかというと、永瑠が全部話したから、らしい。
『相談されたんだよ僕。フツー弟にそういう相談するかなー……』
とか英璃が呆れ顔というか困り顔というか、とにかくそんな顔で言っていたのが記憶に新しいわけで。
まあしょうがないとは思う。
永瑠は誰に相談していいのかわからなかったのだろう、と思われる。
……っつーか、丘崎ってヤツも永瑠が好きならもうちょっとこう、1人で居た永瑠を助けてやってもいいと思うんだ、けど。
最近の中学生もいろいろと難しいらしいから、しかたないっていえば、しかたない、か。
とは言え、永瑠がこの状態だと俺もどうしたらいいのかわからない。
調子が狂うというか、なんというか。
「……永瑠」
「……なに?」
なんとなく呼んでみると、顔はうつむいたままだけど、一応は返事が来たので安堵。


