途端、パチッと瞬きをした永瑠は、目の前にいた俺とバッチリ目が合って。
『っっ!?』
ババッと反射的なのか勢いよく身を引いた。
……マジで反応したよコイツ。
まさかホントに目覚めるとは思ってなくて、俺はちょっとビックリ。
永瑠は慌てたように辺りを見まわして、体勢を立て直した俺を見上げる。
口元があわあわとしているのはそれくらい焦っているからだろうと思われる。
『なっなっなんでお前がここに居るんだよ!?』
『永瑠に用事があって来たんだよ』
『おっオレに!?』
『そう』
『なんの!?』
『今日眼鏡買いに行きませんかー』
『眼鏡!?あ、あれか!え、今日!?なんで!?』
あたふたとしている割には、眼鏡の事情を思い出すことがとてつもなく素早かったのは何故だろうか。
……やっぱり眼鏡がなくて不便だったから?
買いに行くタイミングを逃しまくって悪かったなと思いながら、“なんで!?”と連呼しまくっている永瑠に答える。
『今日は時間がめちゃくちゃ空いているので』
『か、彼女さんは!?』
『あぁ、七瀬?ウチの母さんと仲良く出かけたよ』


