絶対なんかあったと確信した私はもう一度沙耶に聞いた。 「なんでもないよ。」 「じゃなんで1人でニヤついてんの?」 「別にニヤついてなんかないよ。」 「ないわけない。」 「わかった、白状するよ。」 沙耶は顔を赤くしながら恥ずかしそうにじゃべりはじめた。 「私、卒業式の日、卒業式終わってから先生んとこいって約束したじゃん。そして昨日あったの。そしたら急に『付き合って下さい』なんて言われちゃって、もちろん私はOKしたけど、元生徒と先生だよ。うまくいくかめちゃくちゃ心配なの。」